購入後に記事を書いていなかったプロギア金。
2021年7月に太字、2022年6月にズームを購入していました!
ズーム中心で書いていきます。
プロフェッショナルギア金
プロフィットと並ぶ、セーラーの代表的シリーズ。
このプロフェッショナルギア(以下プロギア)とプロフィットの違いは、そのフォルムがわかりやすい。
ペンの両端が平らなベスト型のプロギア、両端が丸いバランス型のプロフィット。
好みに合わせて選べるのがありがたいです。
プロギアもプロフィットもいくつかのモデルが発売されており、特徴は少しずつ違っています。
セーラーのカタログに載っている比較表がわかりやすいかもしれません。
字幅ズーム
セーラー万年筆が販売している字幅のひとつで、メーカーによる説明は以下の通り。
筆記角度や縦線、横線の違いにより細い線から太い線まで強弱のある線が自在に書けます。使い方によって利便性を発揮するクリエイティビティなペン先です。
すなわち、1本で色んな太さの線が書けるニブ!
実際に書いたものを比較してみます。
2つの「Z」がズーム1本で書き分けたものです。
真ん中がペンを立てて書いたとき、一番下が寝かせて書いたとき。
手持ちのBが細め個体なため結構差が出ていますが、おおむね中太字~極太くらいには変化をつけられると思います。
この字幅変化をもたらしているのは、独特な形状のペンポイント。
丸々としたペンポイントのうち、どこが紙との接地面になるかで字幅が変わります。
どうして線の幅が変わるのかについて
— セーラー万年筆【公式】⚓ (@sailor_1911) 2021年6月4日
それはペンポイントの形状がカギとなっています‼
持ち方によって「ペンポイントのどの部分が紙に当たるか」は変わってくるのですが、
ズームはペンポイントの形状に特徴を持たせることによって「筆記角度によって線幅が変わる」ペン先となっているのです🖋 pic.twitter.com/s6YQhvTnVl
その性質は同じくセーラーのオリジナルペン先「長刀研ぎ」と共通する部分もあり、調べてみると色々面白かったです。
太字が楽しい
ズームは実用ではなく完全に遊び…もといインク消費のために購入したものですが、後悔はありません。
太い線で書くことの楽しさをつくづく感じます!
万年筆での筆記感を表すのに使う「ぬらぬら」という言葉、それをまさに体現したような書き心地です。
インク消費量の多さは期待以上でした。
A4紙の上を適当に滑らせていたら、数日でカートリッジ1本消費しそうな勢い。
紙に乗るインクの量が多いので、書いてから乾くまでには少々時間を要します。
濃淡がわかりやすいのも、太め字幅で味わえる楽しさのひとつですね。
現在ズームに入れているインク、セーラーの「利休茶」は時間経過で色変化が生じるインクです。
書いてすぐと乾いたときで色味が異なるのですが、ズームではこの変化がとてもわかりやすい。
利休茶のように、何か特徴のあるインクを使う際にはぴったりです。
ラインナップ
そんなセーラー独自の字幅「ズーム」が選べるのは、以下のモデルです。
(Amazonの商品ページにリンクしています)
プロフィット系
プロギア系
リンク先の商品はあくまでも一例で、軸色やトリム色違いのものもあります。
仕様の違いはこちら(再掲)。
研ぎ出し?
このままズームとして楽しむのも良いのですが、長原さんのペンクリニックかオンラインサービスで長原スペシャル(長刀研ぎ相当)に研ぎ出してもらおうかな、と迷い中です。
▼長原さんと長刀研ぎについてはこちら
セーラーの長刀研ぎは以前から憧れていましたが、現行品にはなかなか食指が動きませんでした(デザイン、価格、職人さん事情などにより)。
そんなところに先月の価格改定。
定価¥77,000(税込)になったのを見て、「これならプロギアのズームを長原さんに研いでもらうのがベストでは?」と思い始めました。
この方法なら商品代金と調整料金を合わせても現行品ほどの金額になりませんし、デザインは大好きなプロギアにすることができます。
長刀のニブは21金大型のところ、プロギアも同じ21金大型で申し分ないです。
▼こちらのツイートによれば「B以下で研ぎ出すと字幅の変化が少ない」とのことなので、字幅はズームでお願いしたい(小太刀への研ぎ出しはどの字幅でも可能)。
そのほかの子達は長原スペシャルになっています!
— The nib shaper事務局 ~長原幸夫~ (@thenibshaper) 2020年11月6日
ただ、B以下で研ぎ出すと字幅の変化が少ないので、kodachi と呼ぶそうです。
(中の人は心の中で同じじゃね?と思ってます。時々声が漏れます。) pic.twitter.com/1e1YChvH1q
ここまで書いていると依頼したい気持ちが強くなってきました笑
長原スペシャルが何かしらの要因で手に入れられなくなる可能性は、ズームのそれよりも高いことと思います。個人でされているものですからね。
字幅変化を楽しめるのはどちらも同じですし、「ズームの方がよかった!」となればズーム軸を買い足すことは比較的容易です。
利休茶カートリッジを使い切ったら調整出そうかなあ。
▼次に購入したペン